歯肉形成(ガムシェイプトリートメント)
歯肉のラインを整える「歯肉形成」とは
歯肉形成とは、歯と歯肉の境目のラインを整える治療方法です。笑ったときに歯肉が見える、前歯の長さが違っていて気になる、といった症状を改善します。
歯肉のラインを統一すると、お口のバランスが保たれて笑顔がより魅力的になります。特に、セラミッククラウンで歯の形を整えた後に歯肉形成をすることで、口元がさらに美しくなります。直線的なラインで四角い歯の形をしている方でも、女性にふさわしい丸みを帯びたラインに形成することができます。
治療の際は麻酔を使用し、30分前後の治療時間となります。
歯のクリーニング
歯科で歯のクリーニングを行なう理由
歯のケアは毎日の歯磨きが基本となりますが、ご自宅での歯ブラシでは、コーヒーやタバコによる歯に沈着した汚れや歯石を取り除くことはできません。歯石や色素沈着は虫歯や歯周病、それに口臭の原因にもなるので、取り除く必要があります。
当クリニックでは、こうした症状を改善するための歯のクリーニングを実施しています。クリーニングは虫歯や歯周病を予防するだけでなく、色素沈着を除去して自然な白さを取り戻す効果もあります。3~6ヵ月に1度の定期的なクリーニングで、歯の健康と美しさを保つことができるのです。
クリーニングのメリット
・定期的なクリーニングを欠かさないことで、歯の健康状態を保てる。
・自宅の歯磨きでは取りきれない歯石や色素沈着などを除去できる。
・口の中がスッキリし、歯もツルツルになって気分がリフレッシュする。
・口の中がいつもクリーンな状態になる。
・歯の美しさを取り戻し、クリーニングを続けることで白い歯を維持できる。
・虫歯や歯周病、口臭などお口のトラブルを防止できる。
クリーニングの流れ
・歯肉と歯の隙間(歯周ポケット)に付着した固い歯石を、ハンドスケーラーでしっかり取り除いていきます。
・歯の表面に付着している歯石を除去。スーパーソニックスケーラーと呼ばれる器具で超音波を起こし、振動によって歯石を剥がします。
・ジェットポリッシャーと呼ばれる器具で、歯に沈着したコーヒーやタバコによる汚れを取り除きます。
・仕上げに、ペーストとゴムチップを使って歯の表面を磨いていきます。必要な場合は、歯間研磨機で歯間をきれいに磨きます。
ホワイトニング
ホワイトニングとは
歯を白くする方法は、シェルを歯の表面に貼り付けるラミネートベニアのほか、ホワイトニングがあります。
ホワイトニングは、薬剤を歯に塗ることで化学的に脱色し、歯を白くする治療方法です。歯を削ることがないので、手軽に治療を受けることができます。
ホワイトニングにはクリニックで受けるオフィスホワイトニングと、ご自宅で行なうホームホワイトニングの2種類があります。オフィスホワイトニングは専用の器具を使うため早く白さを実感でき、ホームホワイトニングは継続的に薬剤を塗るので効果が持続するというそれぞれ固有の特徴があります。
検査を経て虫歯などの治療を済ませた後、オフィスホワイトニングの場合は3度目のホワイトニングで効果を実感できるようになります。一方のホームホワイトニングは、薬剤を安全に塗るためのカスタムトレーをお渡しし、ご自宅で定期的に薬剤を塗っていただくことになります。
ホワイトニングの効果は個人差がありますが、一般的には地色がアイボリーに近いものだったのを、ホワイトニングによって白色にすることができます。
しかし、ホワイトニングは後戻りが生じやすいため、6ヵ月~1年、長くても2年ごとに漂白する必要があります。
ホワイトニングのメリット・デメリット
・変色した歯を白くすることができる。
・歯を削らずに治療を受けられる。
・ホワイトニングでできる白さには限度があります。どれくらい白くしたいのか、事前に歯科医師へご相談ください。
・効果を持続させるためには、定期的にホワイトニングをする必要があります。
ホワイトニングの種類
ホワイトニングは、クリニックで受ける「オフィスホワイトニング(レーザーホワイトニング)」と、ご自宅で行なっていただく「ホームホワイトニング」といった種類があります。両方を併用しながら治療を進める場合もあります。
ホームホワイトニングの流れ
・歯と歯肉の健康状態について診察します。
・虫歯や歯周病などがあれば、先に治療します。この後、ホワイトニングの治療に入っていきます。
・歯型をとり、薬剤を塗るためのプラスチックでできたカスタムトレーを作製します。
・ホームホワイトニングは患者さまご自身で行なうので、そのための方法をご説明します。具体的には、ホワイトニング剤をカスタムトレーに流し込み、そのまま指定された時間はめておきます。これを繰り返し行なうことで、歯が自然な白さになっていきます。
・ご自宅でのホワイトニングを始めます。トレーの装着中、食事はとれませんのでご注意ください。早い人であれば2~3日で効果が見られます。
症例集
症例1:ホワイトニング法/黄色歯、レジン変色、PV2
- 年齢・性別29才、女性
- 治療法・治療箇所上顎左右1番(前歯2本)のラミネートベニア法および上下顎のホームホワイトニング
- 治療回数・期間2ヶ月
- 費 用ラミネートベニア80.000円(税別)×2本、ホワイトニング30.000円(税別)×2(上下)、治療費の合計 220.000円(税別)
画像から上下の歯全体に黄色歯がみられ、さらに前歯2本は詰め物の変色が強く表れています。
このケースのポイントは前歯2本に施したダイレクトボンディング(レジンという樹脂系の詰め物)の変色を、ポーセレンラミネートベニア法(セラミック)で自然な白さに改善すると同時に、周りの歯をあらかじめホワイトニングで化学的に漂白し、その色に合わせてラミネートを装着するところにあります。全体として、色の調和が重要となります。
ラミネートベニアはセラミック素材ですので変色や変質がなく、一度接着すると簡単に壊れたり剥がれりことはありませんが、ホワイトニング法は時間の経過とともに少しずつ色の後戻りが生じてきます。お手軽に歯を白くすることができますが、永久的ではないので、個人差はありますが1~2年で繰り返し行うと良いでしょう。
症例2:ガムシェイプトリートメント
- 年齢・性別31才、女性
- 治療法・治療箇所上の前歯6本のガムシェイプトリートメント法
- 治療回数・期間1回
- 費 用1本4.000円(税別)×6本 24.000円(税別)
上の前歯の歯茎が増殖して、笑うと歯ぐきが多く露出してしまいます。リップラインが低い位置にあるので、そのため歯の形もよく見えません。このケースでは上の前歯6本を電気メスでカットして整えました。
歯ぐきだけの簡単な麻酔で済み、術後の痛みもほとんどありません。
但し、たいていの場合において歯ぐきの増殖は再発傾向にあり、2~3年経過すると少しずつ増えてきますので、その都度歯ぐきを揃える必要があります。
ドクター山本院長が答える 歯肉形成・クリーニング・ホワイトニングの治療Q&A
クリーニングについて…
妊娠中に歯肉が腫れたり出血したりすることを「妊娠性歯周炎」といいます。これは、妊娠中の方に起きる特有の症状です。ホルモンバランスが変化することで起きると言われていますが、出産が終われば症状はなくなりますので、ご安心ください。
妊娠中は、お口の中が不衛生になりやすいため、毎日のうがいと歯磨きを怠らないようにしてください。
下の前歯に黒い汚れが…
妊娠中に歯肉が腫れたり出血したりすることを「妊娠性歯周炎」といいます。これはおそらく歯石ではないかと思います。歯石は最近の塊で、虫歯や歯周病の原因となるのでなるべく早く治療してください。
治療した後も、定期検診を受けてクリーニングすると良いでしょう。
電動歯ブラシについて…
現在のところおすすめしている電動歯ブラシは「ソニッケアー」です。歯科医師や歯科衛生士の皆さんも実際に使用しています。
歯石除去を断りたい
現在のところお歯石の治療は痛みを伴うので敬遠されがちですが、歯周病や虫歯の原因となるので取り除く必要があります。
どうしても辛い場合は、歯科衛生士さんに相談し、2~3回に1回のペースに減らしてもらうのはいかがでしょうか。また、麻酔をしたうえで歯石を除去するという方法もあります。
糸ようじについて…
糸ようじ(デンタルフロス)は、歯間や歯周ポケットを掃除する目的で使います。歯磨きの前か後、どちらのタイミングで行なっても問題ありませんが、歯磨きの後に行なう方が多いようです。
デンタルフロスは使用方法を誤ると歯肉から出血したり、赤く腫れたりすることがあります。正しく使うように気をつけてください。